アリス・イン・ワンダーランド~時間の旅~を見てきたのでネタバレを交えて感想を


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他の映画を見た時のCMで気になっていたディズニーの『アリス・イン・ワンダーランド~時間の旅~』をみてきました。
ジョニー・デップのマッドハッターやハートの女王の頭身がすごく印象強くて目に焼きつきますよね…!
それとCMではハンプティダンプティが突き落とされて割れてしまうシーンが映画館でもクスクス笑いが起きていた記憶があります。

前作があることも知らずに、2作目から見てしまったのですが、これから1作目のアリス・イン・ワンダーランドも見るつもりです!
2作目からみても大丈夫かなーと少し心配もありましたが、その辺は全然大丈夫でした。

見終わってみて、楽しくてあっという間だったな~と感じたのでそれだけ集中してみていたんだなって。
(たしかに1時間53分の上映時間なので長くはないようですが)
全体的にはその世界観と冒険性、映像や演出などを楽しむ色が強いのかなー?とは思いました。

基盤がファンタジーなので細かいこと無視でダイナミックだなぁと思いつつ、端々には共感できる部分も見えてじんわりすることもありました。

ネタバレになってしまう内容などを交えながらの感想を書いてきたいと思います。


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ざっとしたあらすじ・ストーリー

冒頭、荒れた海原からはじまります。
父の形見の船で、アリスは船長として航海しています。
アリスの判断でこのひどい天候をかいくぐり、3年間の大航海を成功させてロンドンへ戻ってきました。

次の航海のことも楽しそうに話すアリスと母親。
前作結婚を断ったヘイミッシュの婚約パーティーを知らされ、彼に挨拶と仕事の話をするためにアリスは参加することになるのですが、ここでアリスを待ち受けていたのは厳しい現実。
ヘイミッシュの策略により、母の住む家と引き換えに父の形見であるワンダー号を差し出すこと、そしてアリスが事務員として働くことという条件を突きつけられ、母親はそれに同意する方向の様子という。

母親は「女は受け入れるしかないの、一から十まで思い通りになんてならない」とアリスを説得しますが、そんなのはいやだと走り出しだし入り込んだ部屋の中で、青い蝶のアブソレムの導きにより鏡の中の世界へ飛び込んでいきます。

鏡の中から入ったワンダーランドでは、温かく出迎えてくれる前作の仲間達。
その場に居ないマッド・ハッターのことを聞くと彼は突然変わってしまったとか。

それを治せるのはアリスだけだと頼まれ、マッド・ハッターに会いに彼の家へやってきました。

―ある時、自分が始めて作った帽子を発見した。これがあるってことは亡くなったと思っていた家族は生きているんだ!
とマッド・ハッターは思い込みをしてしまい、家族に会いたい、アリスならできる!!お願いだ!と頼んでくるのですが、アリスは「亡くなってしまった人をつれてくるのは不可能よ」とマッド・ハッターを諭そうとします。

マッド・ハッターは「きみはアリスじゃない」と責め立てて家から追い出してしまうのです。

病んでしまったマッド・ハッターを救うには、過去に戻って家族が亡くなる事件を防げば良いと考え、時間の旅をするための「クロノスフィア」を借りに、時間を操るタイムへ会いにいくことに。
タイムと話すももちろん簡単に貸してもらうことなんて出来なかったので、隙をみて奪い取るという強硬手段を決行。

いよいよ時間の旅、冒険がはじまりますが、過去で色んなものを見てきて、あることに気付くアリス…。

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↑劇場には撮影用のパネルが!マッド・ハッターの帽子も。

タイムリープもの…?

タイムリープ系のお話はたくさんあっても、その中でどう展開されていき、最後はどうなるのかという楽しみがありますよね。

今作、この世界の中で時間を遡るのにクロノスフィアという丸い乗り物(?)が使われるのですが、時間を遡るという演出が荒波の中を航海するようにクロノスフィアを操縦していく演出だったりして迫力がありました。

過去にいくにあたって、『自分を見てはいけない』という条件があって、過去の自分を見てしまうとバランスが崩れ、この世界自体が終わってしまうと。
なので、元からこの世界に存在していないアリスだけが過去へ戻り、マッド・ハッターを救うことが出来るとのことです。

そして、このクロノスフィアはタイムの城に置いておかないとタイム自身がえらく憤慨しつつ苦しんだりしてたので、すごい大切なものであり危険なものなんだと思います。
終盤でそれがおおいに影響してきますが。

赤の女王の過去がわかる

赤の女王の頭が大きい理由だったり、こんな性格になってしまった理由だったりが思いっきり明かされます。

マッド・ハッターの家族を救うためには、赤の女王が幼少時に頭を打ってしまった時間へ戻り、そのことを防ごうと時間を遡ります。

幼き日の赤の女王(イラスベス)白の女王(ミラーナ)姉妹のやりとり、子供のことによくあるようなささいな出来事。
妹がこっそり食べたタルト、自分は食べてないというミラーナが母親に信用されてしまい、姉のせいにされる…という長女あるあるというか子供にしたら結構これが心の傷になるんだよなーって思わせるシーンから、泣きながら外へ走り出すイラスベス。

ようやく見つけた幼少時の赤の女王、頭を打つのを防ぐためにアリスは奮闘したものの、その条件を変えたところで別の形で結果は同じになってしまうことを理解します。

そうして、赤の女王が頭を打ってしまい、じりじり頭が大きくなっていたようでした。
(その後、女王戴冠式で屈辱を受けた時に、さらに頭が大きくなって現在のような姿に)
これをきっかけに残忍な性格、感情をおさえられない今の赤の女王が形成されていったんですねー。

結末までのテンポの良さ

自分が過去を変えずとも、マッド・ハッターの家族が生きていたことが分かったアリス。
マッド・ハッターの言っていたことは本当だったんだ!とすご彼に会いに行って、ぐったりと憔悴しきった彼に謝罪し、訴えかけます。

そして赤の女王に捕らわれている家族を助けるため、城に乗り込むものの罠にかかかり、赤の女王にクロノスフィアを奪われてしまいます。

赤の女王がクロノスフィアを使って、変えたかった過去…それは…
幼少、タルトを食べたせいにされたあの時間でした。

忠告を聞かずにその場に乗り込んでしまった赤の女王と、過去の自分が対面し、この世界は破滅へ向かいます。
さび付くようにじわじわ広がっていく破滅を阻止すべく、アリスはクロノスフィアを元の台座へ戻しに急ぐのでした。

過去は変えられないけど、過去から学ぶことはできる

タイムがアリスに言った言葉をアリスは聞き入れずにクロノスフィアに乗り込んだわけですが、過去を飛び回り、その言葉を実感して終盤で謝罪するシーンが印象的でした。
それを受け入れたアリスは、自分が大事にしていた父の形見である壊れた懐中時計を手放し、タイムに預けるという行動にでます。
そして現実に戻ったあと、父の船を失うことに関しても変えはいくらでもあるわ!と吹っ切れたようで、母にサインをするよう促すのでした。

そこで母親がとった行動がすばらしくて、最後は見ていて気持ち良い終わり方だったなー!

序盤に、アリスの母親が「女はこんな風にしか生きられない」っていう現実とアリスがやりたいことを諦めさせてまで少しでも現実性のある道を選ばせようとしていたことが、見ている自分としても悲しくて、アリスが飛び出してしまった気持ちがすごくわかるし、自分もその立場なら家出するんだろうな~なんてぼんやり感じていて…。
その分、ラストに母が契約書をビリッと破いてしまい、そのまま父の船で新たな会社を作ってしまっていたのがすごくかっこよかったです。

この辺りの流れは自分の中でもすごく現実を意識せざるを得ない部分ではありましたね…。

あと、タイムだったと思うんだけど、「ずっと持っていけるものなんてない」みたいなことを言ってたのもすごく沁みる言葉でした。
断捨離…断捨離せねば…

気になる部分は多々あるけど

例えば現実世界でアリスに馬車奪われた人は災難だったなーと思うしそのしわ寄せが母親にいってたりしないのか…とか心配したり。笑
マッド・ハッターの家族達はあの中で長いこと生活できてたのがすごいな…とか。
タイムが死に掛けた後にわりとあっさりしてたところとか(台座に戻す展開がいまいち良くわかってない)

そういったことを気にしすぎてたら楽しめないような気がしました。
この映画ワイルドだな…くらいな感じで受け止めとこ…!!

アリスが起こす行動が何もかも善ってわけじゃないんですよね。誰かにとっては良くても他の誰かに迷惑のかかることだったりするし…
このワンダーランドがアリスの心の中の世界だということが公式で語られていたりしますが、自分と向き合うという部分では多少やんちゃがあっても仕方ない…!(?)

でも心の中の世界、とはいうけど最後にアリスが帰った後に仲間達の姿側からシーンが描かれていたので、心の中だけじゃなくて本当にありそうな感じがしちゃいましたけど。
最後に「もう二度とみんなと会えなくなる気がする」って語ったアリスは自己の成長をどこかで感じ取っていたのかな~

さいごに

公式で映画のテーマが語られているので、それを見ておくと何を伝えたいのかがすごく分かりやすいかもです。

アリスがマッド・ハッターに「亡くなってしまった家族を連れてくるのは不可能だ」と言ってしまったことが、不可能をいうアリスはアリスじゃない!とマッド・ハッターが認識したこと。
これについての解説ももらった冊子に載っててなるほど~と。

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↑入場時にこんな冊子をいただきました。

評価というほどじゃないけど、細かい内容には荒削り感やら無謀感があっても世界観の華やかさだったり演出のすごさであまり気にならないです。
ティータイムをはじめる準備である1分間に閉じ込められるマッド・ハッター達のシーンの演出も面白かった…!!
ささいなシーンでのキャラクターの動きが楽しかったりするんですよね~!!

前作が好きな人には物足りない部分もあったりするのかな…?
アリスの成長っていうのもあるんだろうけど現実の割合も結構占めていたような…(私はこれから前作をみます)

全体的に時間がたつのがあっという間なテンポの良さでした。
1度は映画館でみてもいいんじゃないかな~と。

ファンタジーといえど、何かと共感できる部分もあったりで考えたりじんわりくることも多かったです。
家族愛がすごく大切だなーって人にはじーんとする部分も大きいような気がします。

とてもディズニーらしい映画でした。

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