『君の名は。』が想像以上の映画だった。ネタバレ含む感想とあらすじを


このブログの新着記事


8月26日公開の『君の名は。』をみてきました!
これも他の映画を観にいった際にCMで流れていること多く、面白そうな設定だなーと興味をひいたことがきっかけです。

男女の入れ替わりの恋物語の作品って昔からあるけど、『君の名は。』もそんな感じだと思ってみてきました。
作画がものすごくきれいだし、好かれやすそうな外見の男女の主人公二人。

新海誠監督の過去の作品全て見てるんですけど、美しい描写や儚さ、切なさには感動しつつも自分にとっては刺さるものがなく、ドンピシャな作品が今までなかったんです。
けど、今作『君の名は。』は想像以上に面白かったし、最後まで素晴らしくて、映画館まで観に行って本当によかったなーと心から思っています。
1秒も退屈しなかった…常にわくわく夢中でした…!!また見に行きたいー!!

ネタバレを含みつつ、感想や物語をざっとまとめてみます。


スポンサーリンク

CMでみかけた『君の名は。』

男女二人が夢を見るたび入れ替わって、ノートやスマホ、お互いの体などに伝言を書くことで情報を共有していき、喧嘩しつつもいずれお互いに恋をし、会いにいってハッピーエンド!みたいなお話を予想していました。
それでも十分に興味をひいたし、面白いだろうな~くらいの気持ちで見に行ったんですけど、CMの力ってすごいですね…!!

改めてよく見るとCMにも不吉なワードがチラホラ…
えっこんな世界観で物騒なことが起きるの!?って考えにも至らずなんとなーく見ていたんです。

いざ見終わってみると、なかなか物騒なことが起きるお話でしたね。
ドラマチックだしファンタジーだし、物騒な出来事なのにそれでいて美しい。
こんな美しく物騒な出来事を思いつく人はやはり感性が天才なんだろうなって…

物語の展開の仕方が上手くて、常に飽きさせることなく、ズルズルとこの二人の不思議な入れ替わりストーリーへ引きこまれていました。
なんなんでしょうか…、この1秒も退屈することなく、スクリーンへ全力で神経が研ぎ澄まされて、それでいて「早く先を知りたい!!」みたいなはやる気持ちにもなるわけじゃなくて…
落ち着いてみてるんだけど、常にその瞬間瞬間が楽しかったです。

映画を見ていてこんな風に感じること中々ない…。

終わってから冷静になってよくよく考えるとあれ?って、あそこはどーなったんだろうとか疑問に思うこともあるけど、細かい部分が気にならないんだよなぁ…

人間らしい描写もすごいよかったな~
瀧くんの中身が三葉だったときの仕草だったり、そういう日常的なやり取りのパートも全てが魅力的でクスっと笑わせてくれたし、謎が提示されて物語が動いた後は全力でシナリオに魅せられてる感じ。

『君の名は。』のシナリオ、あらすじ(ネタバレ有り)

東京に暮らす瀧と、田舎町に住む宮水神社の娘である三葉。
この二人が、眠ることをきっかけに入れ替わりが発生し、目覚めた時には見慣れぬ部屋、見慣れぬ家族、見慣れぬ顔、知らない土地…とてんてこまいな一日を送る様子から物語がはじまります。

そんなありえないことが起こってしまっているものの、自分達がお互いに入れ替わっているんだと理解するまでがすごくスムーズです。
そんなことが週に二、三日不定期に起きるものなので、入れ替わってしまった時はお互いの生活を崩さないようにルールを決めて生活をおくること。

二人とも順応能力が高いです。
三葉の体に瀧が入れ替わった時は、「体を触らない」ってルールがあるのですが、悪いからダメだと思った矢先に胸を触ってました。

そんな生活を送っている中で、瀧のためを思ってか、彼の片思いのバイト先の美人の先輩(ミキ)とデートの約束を勝手に取り付ける三葉。
翌日、デートの日は瀧くん(本体)で迎えることとなり、何を話したらいいのかもあまり気が回らない様子。

デートの別れ際、ミキは「少し前、あなたは私のことが好きだったでしょ?そして今は別な好きな人ができている」と告げて去ります。
三葉は三葉で自分でデートを後押ししたというのに、今頃デートしてるのかなと思いながら気付けば涙が出ていました。

瀧にとっては散々なデートになってしまい、三葉にそのことを話そうと電話をかけます。
呼び出し音がなり、場面が移り、三葉は電話に出るんですが、相手は友達のテッシーで「お祭りに一緒に行こう」という誘いの電話でした。

髪の毛をばっさり切った三葉、友達二人とお祭りに出かけて満天の星空を眺めます。
ちょうどその夜はティアマト彗星が大きく近づいている夜でした。

結局瀧の電話は繋がらずに、また入れ替わった日に先輩とのデートのことは報告すればいいかーとこの日は思っていました。
ですが、それ以降二人が入れ替わることがなくなってしまい…

気がかりになった瀧は三葉に会いにいくことを決めます。
よくよく考えると、なんていう町なのかもわからず、覚えているのは自分が見た町並みと景色だけ。

スケッチブックに記憶の町並みを描いて、それを頼りに三葉のいる町を探すのですが、この旅に何故か友人の司と先輩のミキが同行することに。
三人が一日中探し回って見つからず、立ち寄ったラーメン屋さんにて、たまたま瀧が描いたスケッチを見たおかみさんがその風景をみてこれは糸守町だね。と教えてくれます。

有力な情報を手に入れて、糸守町に行く!と決意するや、ラーメン屋の主人に連れて行ってもらった糸守町は3年前に彗星の隕石が落下してすでに崩れ、立ち入り禁止と化した廃墟のような姿に。
それでも瀧にとっては見覚えのある町の姿に、ここで間違いがないはずだと、糸守町彗星落下に関しての図書を読み漁り、この事件のことを調べ始めます。

とある一冊。この時に被害にあって逝去された方の名前をまとめた一冊の本。
そこに三葉の名前が。
三年前、すでに三葉はこの世からいなくなっていた?
入れ替わっていたのは過去の三葉…?

翌日、司とミキが起きる前に行きたいところがあるので、と一人で先に旅立つ瀧。
行き先は、以前瀧が三葉と入れ替わったときに、おばあちゃんと妹と一緒に口噛み酒を奉納に行った宮水神社の御神体の場所。
御神体の周りは川になっていて、そこを渡るとあの世だなんてその時に教えてもらっていました。

悪天候の中、御神体の元へたどり着いた瀧。
自分が三葉として運んだ酒の瓶が確かにそこにあります。
瓶には三年の時の経過が感じられる苔。

その瓶からお酒を飲み、また入れ替わりたいと思うもそんなこと起きないか…と立ち上がった矢先、足を滑らせ、そのまま気付くとまた三葉に入れ替わっていました。

ちょうど彗星が落下した日。まだ間に合う。
三葉と糸守町の人達を絶対に救うんだ!と瀧は動き回ります。

三葉の友達二人と協力し、町民避難計画を立てるも、中々信じてくれる人はいなく、かなり大掛かりな計画を練ることになります。
中身が自分じゃだめなのか…なんて思った瀧は、自分の体、つまり今は三葉がいるであろう御神体の山道を駆け上がります。

そしてそこではじめてお互いが出会います。
そのときにはお互いが自分自身の体にもどっていて、お互いの名前を忘れぬように、と瀧の手のひらに三葉の名前を書いてもらってる途中で忽然と三葉が消えます。

このあたりのシーンがちょっとよくわかりづらかったのですが、彗星落下まで残りの少ない時間。
三葉が残りの計画を引継ぎ、町民避難を成功させます。
走り回って転んだときに、手のひらを見た三葉、そこに書かれているはずの瀧の名前…。
と思いきや「好きだ」と書かれた文字。

結果的に、全員とまでは行かなかったけど偶然防災訓練を行っていた糸守町の奇跡、なんてメディアには取り上げられ、三葉も友達も生き残ることになりました。

ですが、「夢は起きたら忘れてしまう」ということが何度もこの映画で演出されていた極めつけなのか、8年の歳月がたち、瀧は三葉のことを思い出せずにいました。

彗星落下の事件のことを一時期夢中で調べていたことは覚えている、忘れたくない何かを必至に思い出そうしている感覚もある。
けれどそれがなんなのか、人のことなのか、三葉のことが思い出せない。

ここからが新海作品といったムード満載のラストシーンとなります。

最後まで見てよかったなぁ~

夢は忘れてしまうもの

うそでしょ!?ってくらい突然に、お互いの名前を忘れてしまう演出が多々ありました。
夢は忘れてしまうものという言葉がすごくよくわかる…。

これがタイトルの『君の名は。』にも繋がっているんですね。
もどかしいです…

けど、目覚めてすぐは濃い夢だったと覚えていても、少し時間がったらまったく覚えていない…なんてことも実際良くあることだから、それが分かるぶん、さらにもどかしい。

三葉のおばあちゃんが、糸は時間とか人とかそんな話をしていたのもすごく良かったな~

三年前にこの入れ替わりを体感していた三葉は、お祭りの前の日に突発で東京へ赴き、瀧に会いにいってるんですよね。
その時の瀧は当然、三葉のことを知らない。
別れ際に三葉の髪を結んでいた紐。

それをずっと持っていた瀧。
その紐のこともなんでもっているのか忘れてしまっていたり…と。

夢は忘れてしまうもの、思い出したいのに思い出せないもの、という誰しも体験したことのあるもどかしさを想像させてくれました。

さいごに

ざっとシナリオまとめてしまったけど、書ききれないくらい細かい演出とかたくさんあるし、さらに自分自身の記憶が曖昧な部分もあるのでこれはまた見にいかねば…と思う所存です。
主題歌や挿入歌もすばらしかったな~。

『君の名は。』の小説やマンガももう発売されてるんですね~!!知らなかった…!!
小説版、監督が書き下ろしたもので内容は同じらしいです。
が、映画の駆け足だった部分が丁寧に書かれてるようで、映画をみてからでもこっちを読むと一層楽しめる様子。

小説 君の名は。 (角川文庫)

君の名は。 (1) (MFコミックス アライブシリーズ)

儚い、もどかしい、切ない、美しいといっぱい感情が揺さぶられるすばらしい作品でした。
雰囲気で押し通してる部分もある気はするけど、私はすごく好きです。

何日か前に、彗星が来ててきれいだなーと眺めていたら、隕石がおちてくる!っていう夢を自分も見たことをふと今になって思い出したわけで…。
映画の内容全然知らなかったはず…偶然かな…。

また見にいく、絶対に!!

スポンサーリンク